多様化する美容関連業
美容に関する業界は、非常に分野が広く実際に携わる人材の裾野が広いことが大きな特徴になっています。
美容業界の代表的な職業としては美容師(ヘアスタイリスト)がありますが、他にもエステティシャンやネイリスト、美容部員といったものなどもあります。
美容業界の特徴は、専門の学校などで勉強をしたからすぐに高給の仕事に就くことができるというわけではなく、最初はかなり安い給料からのスタートとなるということです。
また、お給料は安いながらも、接客時以外の時間で技術を向上させるための訓練をする時間も必要で、美容室勤務の場合一般的にヘアスタイリストになる前のアシスタントの時代を突破できる人もなかなか厳しい仕事環境で過ごすことになります。
美容系の仕事を志す人の多くは自分でお店を持ったり、オーナーとしてお店の経営をしたいと考えているものなので、どこかの施設への勤務はそのための修行というようなイメージが強くあるでしょう。
ただし厳しい業界でありながらも、より高度な美容の技術を求めるために留学をしたり、独自の仕事受注を目指すといった精力的な人も多く、実力しだいでどんどん自分なりの仕事を見つけていくことができる業界であると言えます。
競争はかなり厳しい状況が続いています
しかし一方で、あこがれの職業であるがゆえに美容師やネイリスト、エステティシャンを目指す人も多く、大変厳しい競争にさらされているという現実もあります。
美容室だけを見ても店舗数は全国で22万店があると言われており、その中で独自のサービスを売りにしていくというのは容易なことではありません。
ただし逆に考えれば給与額はともかく施設数は多いので、美容師など資格があれば就職先を探すのはそれほど難しいことではありません。社員になる場合よりも、修行時代を乗り越える事と、独立した場合の集客や店の運営は相当大変なものと、覚悟が必要でしょう。
また、美容関連業の特徴は今後どれほど素晴らしい機器が登場してきても、人の手による技術にまさることはないということです。また、技術や施術するツールを選ぶ手腕、組み合わせた際の仕上がりイメージなど、日進月歩の技術習得に前向きに取り組み続ける必要があるのです。
美容関連業の中でもエステなどでは医療機器を使用することもありますが、ヘアスタイルやメイクアップなどは今後も人の手と目を使用した技術力がものをいってきますし、来店した人のニーズに応える、ヒアリングの技術も重要なポイントになるでしょう。