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石油業界について

再編が続く業界

SUZUKIの銀色のミニカー
私達の生活に欠かせない石油を取り扱っている会社は再編を続けて各社の競合が激しくなっています。
2015年7月には出光と昭和シェルの大手二社が経営統合することを発表したニュースは大きな話題になりました。
現在ガソリンの需要が落ち込んでいることから思うように収益を見込めなくなったため、業界再編を加速させることで生き残る道を模索する会社が増えているのです。

2015年3月の段階で日本の売上高一位になっているのがJXホールディングスです。
2010年に新日本石油、ジャパンエナジーの二社が合併する形で誕生しました。
2014年には東燃ゼネラル石油に関してはは三井石油を買収する形で、現在はEssoやMobilとしてブランド展開しています。

出光興産と昭和シェル石油が経営統合することで、JXホールディングスの売上高に迫る勢いの石油会社が誕生することになります。
一見すると2強という構図が成り立つように感じられますが、今後は更に再編が進むのではないかという見方も強まっています。

業界再編の理由とは

石油業界の再編が加速している理由としては、石油の需要が大きく下落しているという状況が関係しています。
環境問題の影響により、ガソリンに変わる新しい動力で動く自動車が開発されたことや、自動車の燃費性能が格段と向上したことから、2000年にピークに達していた需要がどんどん落ち込み、2013年になるとピーク時の8割にまで落ち込んでしまったのです。
今後は更に需要が落ち込むと予測されていることから、石油業界の業績は厳しい局面になっていると考えられます。

石油業界が抱える課題

石油商品の需要が落ち込んでいる状況の中で大きな問題になるのが過剰供給です。
石油製品の素である原油を精製するための設備を維持するためには高額な費用が必要になります。
せっかくお金をかけて精製設備を維持しても、需要が増えないのであれば赤字続きになるのは当然の結果と言えます。
需要がない状態で石油を生産し過ぎると値崩れを起こして自らの首を締める結果になりかねません。

国としても精製能力を削減するように指示しており、既に各社では対策を実施していますが、これ以上削減するのは困難な状況になっています。
そこで最終的には効率良く利益を確保するために業界再編が行われる結果になっています。
現在の日本に存在している石油元売り会社の数は多過ぎるという見方もあるため、積極的に業界再編を進めるべきだという考えもあります。

仮に経営統合によって精油所の統廃合も行われるようになるほど効率化が加速し、他の関連事業への展望も開けると考えられています。
徹底的に無駄になる事を省きながら、新たな収入源を確保することに成功できた企業が、これからの時代には相応しいといえるでしょう。

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