就職先に対してのイメージと実際

新卒でも転職でも、新しく仕事を探すときにはその業界について下調べをしてから探していくのが通常です。
ですが実際のところきちんとその業界内のことを細かく調べてから動く人は案外少なく、最初は漠然としたイメージで活動を始めていき、その活動を通して業界の実態を知っていくということが多いようです。

さらに言えば業界内のことをほとんど知らないまま仕事に就き、内情を知ってイメージを180度逆転させてしまったという経験をある人もかなりの数になっています。

大手就職情報企業の調査によれば、就職活動を通してイメージが変化したかどうかというアンケートに対して「はい」と答えた人の割合は約40%と、かなりの人がイメージと実態の乖離を実感しています。

ただこの場合のイメージの乖離というのは、悪いことばかりでなくよい意味で期待を裏切られたということも含むのでそれほどよくないことというわけではありません。

現実の厳しさの隣にある楽しさ

良い意味での期待の裏切りの1つの例として挙げられるのが、小規模ながら特徴的な企業運営をする中小企業の存在です。
就職をするとなるとどうしても安定的に長期に勤務ができる企業や、ブランド力が強い企業を優先してしまいがちですが、案外実際に仕事をしてみると中小企業の中には非常に先進的な技術開発や販売経路の開発に熱心なところがあったりするものです。

反対に外部からは安定的な運営をしているように見える大企業の中には、毎期のように「経営が厳しい」というような言葉が聞かれ、ブランドが大きな分保守的な運営から抜けだせずにいるところもあります。

もちろん苦しい運営をしている中小企業も、先進的な運営をしている大企業もありますが、一概に外部からのイメージだけで内情を決めつけることができないというのが実情です。
そのためこれから就職活動をしようと考えている人は、見た目やブランドイメージだけで決めつける先入観から一歩進んだ、その企業や業界本来の姿に目を向ける努力が必要になってきます。

業界と業態の様子からしっかりと将来性を見極めましょう

その企業を評価するときには、その企業がどのような業界にあるかということとともに、どんな業態を主にとっているかということも詳しく見ていくことが大切です。
わかりやすい例で説明をすれば、例えば食事をお客さんに提供するのが「飲食業界・外食業界」という「業界」であるのに対し、そのためのお店が高級レストランであるのかはたまた屋台やファストフードであるのかということが「業態」です。

世間的には「飲食業界は不況」というように言われることがあったとしても、それは高級志向の飲食業界であるかそれとも低価格の手軽な飲食業が不審であるかという違いが実際にはあったりします。
あるいは本当に高級品から低価格のものまで全ての飲食業が不況なのかということもあるかもしれません。

このような業種や業態による企業評価はその他の業界全体にもおよぶものの見方になります。
このサイトでは、そうした企業全体をとりまく業界と業態による動向を詳しく説明していきます。
それぞれの業界内部のことを詳しく知ることで、また違ったイメージをその企業や業界に対して持つことができるようになるでしょう。
ぜひ参考にしてみてください。